広島6月単独例会「いつのまにか人が育ってしまう“社風の作り方”」


広島経営研究会6月例会には、四国愛媛にて「おいしさの追求 愛と感謝でまごころのサービス」をモットーとして、イタリアンレストランを中心に6店舗展開されている、創業90年の株式会社マルブン代表取締役 眞鍋 明様を講師としてお招きし「いつのまにか人が育ってしまう“社風の作り方”」のテーマでご講演いただきました。
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マルブン様の経営ビジョン・経営理念・人事理念
【経営ビジョン】ありがとうレストラン
※社員さんたちが自ら考えたものです。
【経 営 理 念】これまでもこれからもおいしいが響きあうマルブンでありたいと願います
【教育コンセプト】外食ビジネスに誇りと喜びを持てる人づくり
【人事理念】感謝力をもち、食を通して人に喜んでもらうことが 自分の喜びと感じる人
【教育方針】働く社員・スタッフの幸せのために、人の役に立つ人間に育成する
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世の中でいちばん嫌いな仕事が飲食業と思い続けられていましたが、眞鍋様が20歳の時にお兄様が他界されマルブンの後継者になると、決意されました。今でもお兄様に褒められたい一心で事業に邁進されているとのことです。実はフランス・イタリア修行から帰国後、広島の「レストラン城」にて総料理長として腕を振るわれていました。大学も近大呉出身で広島には縁がある方です。
開口一番、「今日のテーマ、いつのまにか人が育つ、なんて絶対無理です」と笑いを誘われました。人材が育つ環境づくりは、理念の浸透による社風づくりと具体的な人材育成プログラムの構築が必要との観点からご講演を賜りました。
まず、事業戦略についての説明がありました。マルブン様の事業戦略立案は科学的根拠も取り入れられ、客観的かつ体系的に立案されていました。
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■事業戦略
①イタリア料理
②産直業態の展開
③農商工連携事業(HMR商品)
④小児がんを持った子供たちの支援(眞鍋様のお子様が小児がん)

戦略立案のエビデンスがしっかりされていますので、全て成功すること間違いないと思いました。やはり、科学的思考は必要だと改めて感じました。
人材育成については、「時間とお金と回数をかけたものしか、本当の会社の強みにはならない」と言われました。マルブン様の教育体系を紙面のスペース上掲載できませんが、是非マルブン様のHPに掲載されていますので、必ずご一読ください。凄いです。まさに人財育成プログラムです。
眞鍋様は人材育成にて日本文化の師弟関係のあり方の一つである「守破離」を大切にされています。

守・・・教え(基本)を守る
例 挨拶 社長が臨店「社長 おはようございます。」
破・・・応用する。
離・・・独自性をだす。
これまで求めた人材・・・言われた事を波風立てずに行う
これから求める人材・・・何事にも自主的に取り組む

まさに守破離思考での人材育成です。
眞鍋様は心理学も学ばれ、人材育成に活かされています。理念の浸透と社風づくりに様々な手法を駆使しながら、ぶれない経営をされている眞鍋様の経営哲学は本物であり、社員さんは素晴らしい社長のもとで働くことができ、きっと素晴らしい人生をおくることができると確信しました。この他、オンリーワン戦略やブランディング戦略についてのお話もあり、本当に多くの学びと気づきを頂いた例会となりました。
この素晴らしい機会をつくって頂きました鍋島委員長には感謝申し上げます。
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人材育成で大切にされている価値観
【人間の4つの基本欲求】
① できれば愛されたい
② できれば必要とされたい
③ できれば認められたい
④ できれば褒めてもらいたい

広島経営研究会 広報副委員長 田中 徹

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