広島10月単独例会 「行動こそ真実」
アイグランの歴史は、昭和41年に重道社長の父が白黒テレビ50台で始めた貸しテレビ業にさかのぼります。海外出張が多かった経験をいかし、平成7年、スーツケースのレンタルを50個からスタート。大手旅行代理店との提携もあり商圏は一気に全国に広がっていきました。しかし、平成13年の同時多発テロ事件があり、レンタル予約キャンセルの状態が1ヶ月も続き、有事に弱い事業であることを嫌というほど痛感したと振り返ります。その時、真っ先に考えたのは「社員の雇用を守るにはどうすればよいか」ということ。雑誌で読んだ病院内保育園に興味を持ち、フランチャイズからスタート。厳しい現実の中にも業績をのばし、廿日市市役所隣の建物において最初の認可保育園を開園することが出来ました。現在では、運営受託件数が226園、保育スタッフは1800名を超えるまでになっています。
■経営理念
未来に貢献できる企業でありたい
■経営方針
“アイグランがあって良かった”と思って頂けるお客様の輪を世の中に拡げていく為に常にお客様の期待以上のサービスを提供し続けます
※サービスとは…「プロとして訓練されたスタッフがお客様より給料を頂いてお客様の為に正確にお役に立ってお客様から感激と満足を引き出すこと」
※サービスの本質とは…「正確性を相手の立場に立って思いやる心」
経営に対する基本姿勢をこう掲げる重道社長は、徹底して理念の浸透や、人材育成に取り組んでいます。全国にある保育園の園長と主任が集まる「園長主任会議」は毎年開催され、また「社長塾」では自らの経営哲学を幹部・社員に伝授しています。そんな重道社長が経営研究会に入って良かったこととして、日創研のTTコースに参加したことと振り返ります。幾度も勧められては断ってきたこの研修、実際に参加してみて本気で命を削って中小企業の活性化に取り組んでおられる田舞代表の姿に感銘を受けます。今では「理念と経営」の討議会や13の徳目朝礼も社内で取り組んでいます。
平成24年、これまでの実績が認められ、「中国地域ニュービジネス大賞」「ニッポン新事業創出大賞(企業部部門最優秀賞・経済産業大臣賞)」を受賞した重道社長は、これに満足することなく、自身の信念として「真剣だと知恵が出る。いい加減だと愚痴が出る。中途半端だと言い訳がでる。結果は能力の差ではなく意識の差である」とあげられ、また、「夢」として天皇陛下が主催する園遊会において功績者として招かれ、天皇陛下と会話がしたいと笑顔で話し、重道社長のパワーに皆が圧倒され、盛況に終了いたしました。
広島経営研究会 広報委員長 宮永和幸